綾瀬 | 「ふーん、本当に本が売れる方法を教えてあげようと思ったんだけど、まいっか。じゃ」 |
マチコ | 「(即座に)待ってください。え、ほんとですか」 |
綾瀬 | 「ホントホント」 |
マチコ | 「でもさっきのは」 |
綾瀬 | 「あれはちょっと失敗した。でも今度はホント」 |
マチコ | 「どうすればいいんですか」 |
綾瀬 | 「同人誌は過激なほど売れる。タブーに挑戦。これだ」 |
マチコ | 「タブー?」 |
綾瀬 | 「18禁同人誌が売れてるのも、公式ではできない禁忌だからでしょ。誰もが出来なかったことをあえてやる」 |
マチコ | 「でも綾瀬さん、原稿がありません」 |
綾瀬 | 「あ、いいのそんなの。今から10分で妄想して30分でエンピツ書きして20分でコピーすれば。私スタッフの車にコピー機積んでるから、それ使えばいいし」 |
マチコ | 「妄想は得意ですけど、タブーって、何に挑戦すればいいんですか」 |
綾瀬 | 「そうね。とある白黒ネズミとか、それとは別の黄色いネズミとかいいわよ。いっそ、白黒ネズミ×黄色ネズミ本なんて最高。絶対、話題になる。勇者って呼ばれる」 |
マチコ | 「よくわかんないですけど、そうなんですか」 |
綾瀬 | 「その際『らめぇ~』という言葉を必ず入れるコト」 |
マチコ | 「ら、らめぇ?」 |
綾瀬 | 「ちがうちがう。もっと息も絶え絶えに」 |
マチコ | 「ら、らめえぇぇ~」 |
綾瀬 | 「おおう、いま心のレコーダーに録音した」 |